(執筆・投稿:2018/3/16)
はじめまして、川戸崇志(かわとたかし)です。LegalForceの事業開発担当です。今日は「なぜLegalForceに入ったのか」を、ご挨拶がてら投稿させていただきます。
ド文系大学院男子から外資コンサルへ
大学では社会学を勉強していて、ニコラス・ルーマンというドイツのだいぶ前に死んだ社会理論家の本を読んでいました。その時は学者になるつもりで大学院に進みました。
ところがある時、東大の先生のお給料が、これは公開されているのですが、割合と安いことを知ってしまった(先に調べとけよって話ですが...)。博士まで学費がかかる上に、文系だと職を得られるのは早くて35歳なので、生涯年収だと普通のサラリーマンと比べて相当寂しい感じになります。
研究は楽しかったのですが、そこの覚悟を決め切れず、楽しそうでかつすぐにお給料をくれそうなマッキンゼーに行くことにしました。
マッキンゼーを辞めた理由
マッキンゼーには3年いて、主に製造業中心に、現場のコスト削減から新規事業戦略の立案・提携先選定や交渉まで本当に何でもやりました。
暖房のない真冬の東北の工場から、年中ゴキゲンな西海岸のクールなオフィスまで色々なところに行かせてもらい、実際貴重な経験でした。
ただ、マッキンゼーという会社は、仕事はとにかくクライアントファーストなので、仕事内容というより誰と働くかが重要、みたいなところがあります。
ちょうど私が尊敬していた先輩が3人ほどいたのですが、みんな独立してしまって、潮時かなあと思っていたころに、ひょんなことで角田さんに会いました。
LegalForceは「働き方改革」の大本命
コンサルの仕事は好きだし、またやりたいのですが、解決したいのが労働時間の問題です。
しかも、コンサルをやっていると忙しすぎるので、あまりこの働き方をどう変えるか、という時間の使い方ができない笑
角田さんとお話して、弁護士も似たような状況という話で盛り上がりました。
確かに、弁護士事務所とコンサルティングファームはパートナーシップという企業形態も似ているし、フィービジネスという事業モデルも似ています。
何より日本のビジネスのバックボーンを担う弁護士たち、東大法学部を出て、司法試験に受かって、四大法律事務所に行った「日本最強のエリート」が、紙(!)の契約書のレビューで延々と時間を使っている状況は明らかにヘンでしょ!と思った、それがきっかけです。
逆に言えば、このてっぺんが変わることで、日本の「働き方改革」の本丸を取ることになるんじゃないか、そういう大きい仕事だと感じた、ということですね。
目指すのは日本中のビジネスのブースター
これは法務というより、もう少し一般的な話なのですが、コンサルをしていた時に正直感じていたのは、外資系のクライアントと比べた場合の、日系企業の(ホワイトカラーの)「働き方」の非効率さです。これは、別に個々人の力量や才能の問題ではなく、外資系の企業では当り前に導入されているようなイノベーションの導入の遅れによるものと思います。決裁や稟議書などが紙・印鑑ベースで回覧されるというのは一つの代表例です。
こうした働き方の問題を抜本的に解決するには、ちょっとした「工夫」では足りず、自然言語処理、深層学習、ブロックチェーンといったイノベーションを丁寧に業務に落とし込んでいくことが大事だと思います。
「法」は企業間のやり取り(=契約)、ビジネスが生まれる場所にいつも存在しています。
LegalForceが狙うのは、自然言語処理を用いて、このビジネスの基礎となる「法務」、レビュー、契約交渉や、コンプライアンスなど、これまで業務量の「増加」、スケジュールの「遅延」の原因とされてきたものを、ビジネスを「加速」するブースターにしていく、そんな世界です。
これから、そういうワクワクするようなたくらみを実現する片棒を担いでいく、今はそれが楽しみで仕方がありません!